2023年4月からアニメ放送されることで話題の漫画「地獄楽」
ちょっと変わったタイトルですよね。この「地獄楽」とはどういう意味なのでしょうか。
アニメ化することでも話題の漫画「地獄楽」のタイトルの意味について、まとめてご紹介します。
地獄楽とはどういう意味?
漫画のタイトル「地獄楽(じごくらく)」とは、どういう意味なのでしょうか?
タイトルについての質問に、作者の賀来ゆうじ先生は地獄楽オフィシャルファンブックで回答しています。
Q.タイトルの「地獄楽」にはどのような想いを込められたのでしょうか?
A.当初から「アンビバレンス」が作品のテーマになると思っていたので、それが影響したと思います。
アンビバレンスとは、同一対象に対して、愛と憎しみなどの相反する感情を同時に、または、交替して抱くことで、両面価値とも言われたりします。
どういうことなんだ???ナゾ、、、ですよね。分かったような、分からないような。なんだか難しい>< 。。。
現実世界には、相反するものが同時に存在している、ということを描きたかったのかな、とも読み取れますよね。
この地獄楽の意味を探る上で重要なカギ「アンビバレンス」をわかりやすく象徴するようなシーンが地獄楽10巻に2つ登場します。
まずひとつは、神仙郷を支配する天仙のリーダー・蓮(リェン)のセリフ。
「まるで極楽浄土と地獄を行き来している気分だ」
そして、罪人と共に神仙郷に渡った山田浅ェ門不知(やまだあざえもんふち)が死を前にしたモノローグ。
「感情が両立している」
どんなシーンだったっけ???という人は、ぜひ地獄楽10巻を読み返してみてください。
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特に、天仙のリーダー・蓮(リェン)のセリフが、地獄楽のタイトルの意味を端的に表現していると読み取れます。
登場人物をみても、相反する感情や境遇を同時に抱えている姿が、作中で描かれています。
主人公・画眉丸は忍びの里「石隠れ衆」の中で生まれ育ち、殺しに一切の迷いを持たない非道さがありながら、命令で言われるがままに結婚した妻に愛情を抱く、殺人を何とも思わない冷酷さと愛情の両方を内に抱えています。
そして、地獄楽の舞台となる神仙郷では、この世とは思えないほど美しく花々が咲き誇る中、血なまぐさい争いが繰り広げらていきます。
極楽のような世界で地獄絵図が繰り広げられる、というストーリー展開です。
このように、物語のどこをとっても、地獄と極楽という相反するものが同時に存在している、という意味を込めて「地獄」+「極楽」→「地獄楽」というタイトルをつけたのでは、と考えられますね。
この「地獄楽」というタイトル、考えるのが相当大変だったようです。
というのも、地獄楽オフィシャルファンブックに収録されている、賀来ゆうじ先生とチェンソーマンの作者・藤本タツキ先生との対談の中で「漫画のタイトルとかを考えるのが苦手」とはっきり公言しています。
「地獄楽」のほかのタイトル候補として「ニライカナイ」や「ジゴクラク」があったそうですよ。
「ニライカナイ」は沖縄の言葉で、海の向こうの理想郷を意味しています。
地獄楽の舞台となる神仙郷を「ニライカナイ」になぞらえたようですが、結果的にはボツになっています。
さらに「地獄楽」というタイトルも一度ボツにしたのだとか。というのも「時代劇か面倒くさそう」「ハードルが上がる感じが嫌だった 」とその経緯を明かしています。
ロゴをポップな色味に変更することで「地獄楽」はタイトルとして本採用になった、と何とも紆余曲折の果てに決定したタイトルだったという、かなりの生みの苦しみがあったことがうかがえますね。
「地獄楽」の方が物語の世界観にぴったり合っているので、結果的にはタイトルは「地獄楽」で大正解だったと個人的には思います。
漫画のタイトル「地獄楽」の生みの苦しみについて語った対談が気になる、という人は地獄楽オフィシャルファンブックをぜひ一度読んでみてください^^
以上、アニメ化で話題の漫画「地獄楽」のタイトルの意味についてでした^^